上面発酵のタイプ ALE(エール)
もともとエールとは、アングロサクロン語でビールのこと。
かつては広くビール全体のことを指していたが、現在は色の濃いビールを指す。ホップの苦味がきている。
PALE ALE(ペール・エール)
イギリスビールであるエールの代表的なもの。ペールは淡色の意味。
しかし、イギリスの一部の醸造者は特に瓶詰めのプレミアムビターをペール・エールということがある。
INDIA PALE ALE/IPE(インディア・ペール・エール)
大航海時代にイギリスからインドに運ばれて飲まれていたビール。
南アフリカを迂回する暑くて長い航海に耐えられるよう、ふんだんに使った原材料と船の中で長期貯蔵のため、
濃度が高くポップのきいた最高級品とされた。現在ではスーパプレミアムの意味を持つ。
KOLSCH(ケルシュ)
淡色麦芽使用。ドイツ・ケルン特産で色が濃い。
ケルンの水はオーデコロンにも使われており、ビールにも良質な水が使われている。
苦味が少なくスッキリした喉越しが特徴の飲みやすいビール。
WEISS/WEIZENBIER(ヴァイス・ヴァイツェンビア)
ドイツ語で白ビールのこと。バイエルン地方特産の小麦麦芽を50%以上使用した淡いいろのビール。
ヴァイツェンは小麦の意味。フルーティーな香りとまったりした喉ごしが特徴。
BERLINER WEISSE(ベルリナー・ヴァイス)
ベルリンで発展した古典的な白く濁った(ヴァイス)ビール。
小麦と乳酸を使って上面発酵させるため、乳酸特有の酸味があり炭酸ガスを多く含んだビールが出来る。
ドライでシャープな後味。
BROWN ALE(ブラウン・エール)
イギリス南部ではダーク・ブラウンのエールのこと。ホップの香りが弱いため口当たりが甘く、アルコール度数はやや低い。
BARLEY WINE(バーレイ・ワイン)
イギリス産の特別にアルコール度数の強いエールのこと。直訳すると大麦のワイン。
名前の由来は、エジプトやギリシャでビールのことを「大麦からのワイン」と呼んだため。
泡はほとんどなく、ワインに近い度数が特徴。
PORTER(ポーター)
18〜19世紀にロンドンスタイルのビールとして一世を風靡した濃色のエール。
当時は労働者階級や港の荷物運送夫(ポーター)に愛飲され、一時は消滅したが、最近リバイバルで復活した。
スタウトに比べてライト。
STOUT(スタウト)
ハイローストした麦芽によって醸造された、ほとんど黒に近いダークビール。
ポーターの発展的後継ビール。特に、焦がした未発芽の大麦のシャープな苦味が特徴。
アイルランドスタイルのドライスタウトや、帝政ロシア時代のインペリアル・スタウトがある。
ALTBIER(アルトビア)
ドイツ・デュッセルドルフ近郊の旧市街地、アルトシュタットで飲まれている濃色ビール。
ホップをきかせた独特の香りをもち、飲みやすいのが特徴。
TRAPPIST(トラピスト)
僧侶によって造られるビールで、醸造所がベルギーに5ヶ所、オランダに1ヶ所ある。
伝統的にトラピスト派の修道院で造られる。
当時、修道院は学問の府であり、科学知識のある修道士の造るビールは優れていた。
法律で彼らの醸造したビールのみトラピストの名前が与えられる。アルコール度数が高い。
ABBEY(アビィ)
修道院(アビィ)で造られているものと同じ製法で造られたビール。
主にベルギーで造られている。(トラピストビールではない)
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