<単行複発酵>「たんこうふくはっこう」
・澱粉質原料から酒類を造る場合には糖化工程と発酵工程が必要であるが
この両工程を別々な容器又は同一容器でも段階的に行う発酵形式をいい、ビール、ウイスキー
焼酎甲類など西洋系の酒類は殆んどこの発酵形式を採っている。<単発酵>「たんはっこう」
・糖蜜やブドウ果実などの糖質原料は酵母の発酵作用だけでアルコールが造られる。
・すなわち、澱粉質原料のように糖化作用を経ずに直接アルコールを造ることのできる発酵形式を
単発酵といい、糖蜜からの焼酎甲類、ラム酒、ぶどうからのワインなどはこの発酵形式により造られる。
<濁酒>「だくしゅ」
・現在、神社の祭り用として使用する場合など特殊の目的がある場合のみ、その製造が許可されている。
・その製法は清酒と同様にしてもろみを造り、こさずにそのまま飲む。
<ダリヤミ>
・九州の方言で”疲れを休める”意味で、焼酎を晩酌して昼間の労働の疲れをとり除き、
明日への活力の糧とする表現の言葉である。
<陳年>「チェンニエン」
・年数を経たという意味の中国語で、たとえば陳年三年とは三年間貯蔵、熟成させたという意味である。
<中国麹>「ちゅうごくこうじ」
・麹菌、酵母菌、細菌など酒類の醸造に必要な全ての微生物が含まれているので別名”酒薬”と称している。
・なお中国麹に使われている麹菌をアミロ菌と称している。
<酒麹>「チュウチュイ」
・酒類製造に用いる麹をいう。中国の華北や東北部などでは(曲子、チュイツ)と呼び
餅麹(へいきく、ピンチュイ)と同義に用いることがある。
<酎ハイ>
・焼酎ハイボールの略称で最近では、年層に関係なく人気がある飲み方である。
・多種多様なコンクジュースを入れ、ソーダ水及び薄切りレモンなどを浮かべて
アルコール度数を8〜10%にして飲む。
<糟焼>「ツァオシァオ」
・酒糟(チュウツァオ、酒粕)を蒸留して造る白酒で、一種の粕取り焼酎である。
<デキストリン>
・糊精ともいう。澱粉が分解されるときの中間生成物の総称。
・ブドウ糖がその構成単位となっており、種々の長さのものが市販されている。
<澱粉質原料>
・焼酎甲類では奄美諸島の黒糖を除いて全てが澱粉質原料であるが、焼酎甲類では製造工程
の合理化と原料事情により澱粉質原料は全体の約6%程度しか使われていない。
<糖質原料>
・酵母の発酵作用のみでアルコールが造られる原料をいい、焼酎甲類では糖蜜、
ナツメヤシ(焼酎の原料には果実が認められないが、ナツメヤシは東南アジアの蒸留酒である
・アラックなどに使われているので例外的に認められている原料である)が、また焼酎乙類では
黒糖の使用が認められている。
<杜氏>「とうじ」
・酒造場で醸造部門を担当する酒造工の長を杜氏と呼ぶ。
・現在でも大部分の清酒製造場は冬場だけの仕込みをしているので、杜氏は
積雪地帯の農漁村出身者が多く、丹波杜氏、越後杜氏、南部杜氏などの名で親しまれている。
|